レジの金額が合わない原因と対策を解説

クリニック経営において、レジの現金の適合性は円滑な運営のためにも重要です。

たった数円の差異でも、積み重なっていくと収支の把握や請求業務の管理に支障が出るばかりか、仮に釣り銭間違い等があれば、患者からのクレームにつながる可能性もあります。

クリニックの信頼性が損なわれてしまう前に、まずは「なぜレジの現金が合わないのか?」の原因を明らかにし、解消・改善するためにできることはなにか?を見ていきましょう。

目次

レジの現金が合わない原因とは?

レジの現金が合わない原因としては、そのほとんどが「人為的なミス」によるものです。

具体的にはどんなものがあるのか、以下で例を紹介します。

金銭の数え間違い

こちらが最も一般的な「レジの現金が合わない原因」と言えるでしょう。
クリニックに限らず、現金での支払いが発生するレジでは起こりやすいケースです。
受け取った紙幣の枚数違いや、お釣りの小銭を数え間違ったままお返ししてしまう場合が多いようですね。
とくに忙しいときや、お会計の待ち時間が長くなってしまったとき、患者がクレームを入れてきたときなど、落ち着いて会計業務に当たれないときに起こりやすくなります。

計算ミス、打ち間違い

特にオープニング時やスタッフが入れ替わった時期に起こりやすい「レジの現金が合わない原因」の1つです。
操作にまだ慣れていない段階だと、カルテをもとにレセプトを作成する際に計算を間違えたり、レジに金額を打ち込む際に誤った金額を打ち込んでしまうケースは増えるでしょう。

医療費以外の項目(物販など)があった場合

クリニックによっては、サプリメントや化粧品、健康食品などの物販を行っているケースもあります。
そうした「カルテに無い項目」を記録し忘れるなどにより、カルテとレジの金額が合わなくなることがあります。

スタッフによるレジの現金泥棒

こちらはあまり考えたくないケースですが、実際に起こりうる「レジの現金が合わない原因」の1つです。
Googleなどで「クリニック スタッフ レジの現金 盗」と検索するだけでも、様々な施設があらゆる対応を取っていることが伺えます。

このほかにも、「レジ付近に小銭を落としていた」場合もありますが、多くのクリニックではトレーを使用して金銭の受け渡しを行っているため、まれなケースと言えるでしょう。

次は、上記のような問題を解決するにはどんな方法があるのか?についてご紹介していきます。

クリニックにおすすめの対策

以下では、クリニックにおすすめの「レジの現金が合わないとき」の対策をご紹介します。

スタッフのトレーニングとプロセスの見直し

はじめに「レジの現金が合わないのはほとんど人為的ミスによるもの」とお伝えした通り、まずはスタッフのスタッフのトレーニングを強化し、正確な操作方法を確保することが必要です。

たとえば、スタッフミーティングを開いて以下を話し合うのも1つの手です。

  • どんなときにレジの現金が合わなくなっているのかを確認
  • そのときの状況を細かく整理する
  • 原因がどこにあるかを突き止める

会計業務の改善点を見つけ出し、効率化を図ることで、ミスは少なくなっていくでしょう。

ダブルチェックを必ず行う

確認体制を強化するためにも、スタッフ同士での現金の目視・読み上げ確認はもちろんのこと、患者に対しても同様の対応を行いましょう。

これを徹底して行うだけでも、現金預かり時・お釣りを渡す際のミスはぐっと減らせるでしょう。

ドロワー内の仕切りを工夫する

通常の場合、ドロワー内の仕切りは金額の大きな順に並んでいることが多いと思います。
しかし、だからこそ隣り合っている硬貨を渡してしまうといったミスも起きやすくなっているとも言えます。
そこで、たとえば形や色が似ている硬貨の距離を離すなどの工夫をしてみるのもいいでしょう。

監視カメラを設置する

もし仮に「特定のスタッフが出勤のときだけレジの現金が合わない」といった場合は、まずはそのスタッフからなるべく目を離さないようにすることも必要です。
場合によっては、レジに向けた監視カメラを設置することを検討しても良いでしょう。

そこまでしたくない場合は、先程のスタッフミーティング時に「もしこの中にレジの現金を抜いている人がいるなら、それは窃盗にあたる」ということをそれとなく伝えるのも手です。

カード・キャッシュレス決済を取り入れる

キャッシュレス決済を取り入れるのも1つの手です。
「現金の計算・手渡し」という最もミスが起きやすい部分をすべて機械化できるため、「レジの現金が合わない」ケースがそもそも起きなくなります。

しかし、普段の患者さんがキャッシュレス決済をあまり使っていない場合には、自動精算機やセルフレジ(もしくはセミセルフレジ)を導入して、現金での決済と両立できる体制としたほうがいいでしょう。

自動精算機やセルフレジの導入

自動精算機やセルフレジ(セミセルフレジ)を導入することで、正確なお釣りが自動で計算されて渡されるほか、バーコードやQRコードのスキャンなども可能となり、入力ミスを減らすこともできます。

また、レセコンや電子カルテと連携可能な自動精算機をチョイスすれば、

  • どのスタッフが、いつ、いくら請求したか
  • いくらお釣りが返金されたか
  • どんな手段で決済されたか
  • 自費であったか保険証利用であったか
  • どんな科目で受診したのか

なども記録されるため、業務の効率化につながるでしょう。
機種によってはコンパクトなサイズで卓上に設置できるものもあり、受付のスペースを圧迫することもありません。

会計の効率化を図ってクリニック運営をスムーズに

クリニック経営において、レジの現金の適合性は極めて重要です。

少額の差異でも注意して、業務の効率化やスタッフ教育などを取り入れていきましょう。

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