良い姿勢のメリット

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正常な姿勢とは

矢状面(横から見たとき)と前額面(前から見たとき)では、主要な骨のランドマークが一直線上にあることが正しい姿勢とされています。

姿勢には遺伝的な要因も大きく影響しますが、理想的な姿勢は、最も美しく健康的であり、体への負担が少ない状態を指します。

不良姿勢とは

不良姿勢とは、正常な姿勢のランドマークがずれている状態を指します。以下の要因が不良姿勢を助長する可能性があります。

  • スマートフォンの使いすぎ
  • 長時間のパソコン作業
    • → これにより『ストレートネック』や『巻き肩』が生じることがあります。
  • 筋力の低下
  • 日常生活のクセ
  • 座りがちな生活
    • → これらが原因で『猫背』や『反り腰』になることがあります。

日常生活の中で、どの動作が不良姿勢を引き起こしているかを自分自身で把握しておくことが重要です。

不良姿勢を放置すると、痛みだけでなく美容にも悪影響が及ぶ可能性があります。

姿勢矯正の美容効果-外見

姿勢が悪いと、他者からの評価が下がることがあります。一例として、日本で行われた研究があります。500名の女性の画像をBMI、メリハリ度、姿勢で分類し、男性5名が各画像に対して評価を行いました(KJ法による質的研究)。

その結果、「直立姿勢は美麗度が高く、脱力姿勢や後傾姿勢、上半身の傾きは美麗度が低い」とされました(菅原 他,日本感性工学会論文誌;2018)。

見た目の不良姿勢は、他者の美容イメージにも影響を与えます。つまり、「姿勢が良い」だけで、他者にポジティブな印象を与えることができるのです。

姿勢矯正の美容効果-基礎代謝

不良姿勢は内臓機能や代謝にも悪影響を及ぼすと考えられています。

例えば、猫背の人は常に肺が圧迫され、呼吸がしづらくなります。ある研究では、33名の健常成人を対象に頭頚部の前傾姿勢と呼吸機能の関連を調査しました。

その結果、「頭頚部が前傾(円背傾向)の人は肺活量が低下している可能性が示唆された」(Kim MS et al, Journal of Back and Musculoskeletal Rehabilitation; 2015)と報告されています。

肺活量の低下は基礎代謝の低下にも直結します。姿勢が悪いと、肺活量が減少し酸素摂取量が低下することで、不良姿勢がさらに悪化するだけでなく、痩せにくい身体を作る可能性もあります。

姿勢矯正の美容効果-筋骨格機能

不良姿勢は筋骨格機能にも悪影響を与える可能性があります。ある研究では、42人の健常成人を対象に姿勢アライメントと体幹筋の持久力を比較しました。

その結果、「不良姿勢は体幹筋力の低下と有意に関連していることが示された」(Ozyurek S et al, Journal of Back and Musculoskeletal Rehabilitation; 2018)との報告があります。体幹筋力の低下は基礎代謝を下げ、肥満とも関連があるとされています。

したがって、体幹筋力の低下が不良姿勢と関連している場合、良い姿勢を維持することで体幹筋力を向上させる可能性があると考えられます。

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