植毛とは

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植毛とは

薄毛が気になる部分に髪の毛やその代替品を植え込む施術は「植毛」と呼ばれます。植毛には、自分の後頭部の毛を移植する「自毛植毛」と、人工毛を使用する「人工毛植毛」の2種類があります。

いずれの方法も外科的手術を行い、薄毛の部分をカバーして髪の毛が増えたように見せることが可能です。

植毛の種類

植毛には「自毛植毛」と「人工毛植毛」の2種類があります。どちらも髪の毛を移植する手法ですが、具体的な方法や使用する材料が異なります。自毛植毛は自分の後頭部の毛を使って薄毛の部分に移植するのに対し、人工毛植毛はナイロンやポリエステル製の人工毛を使用します。それぞれの特性を理解することが重要です。

自毛植毛の特徴

自毛植毛は、現在の植毛手術の中で最も一般的な方法であり、AGA(男性型脱毛症)の影響を受ける前頭部と頭頂部に対して、後頭部からドナー毛を採取して移植します。この方法により、AGAの影響を受けない毛を使って薄毛を改善することが期待できます。移植した毛が生着すれば、元の毛と同様に成長し、拒絶反応が少なく高い生着率を持つのが特徴です。ただし、元の髪はAGAの影響を受け続けるため、治療の継続が必要です。

自毛植毛には主にFUT法とFUE法の2つの手法があります。FUT法では後頭部から帯状にドナーを採取し、顕微鏡下で株分けを行います。対照的にFUE法は、小さなパンチを用いてドナー株を一つずつ直接取り出す方法で、縫合の必要がなく、傷跡が目立ちにくいのが利点です。どちらの方法も医師の技術や経験によって仕上がりが異なるため、適切なクリニックの選定が重要です。

自毛植毛のメリット・デメリット

自毛植毛のメリット

  1. 拒絶反応が起こりにくい: 自身の髪を使うため、術後の拒絶反応のリスクが低く、生着率も高い。
  2. AGA改善に効果的: 後頭部の毛組織を移植することで、AGAの改善が期待できる。
  3. 瘢痕性脱毛症にも対応: 毛根が消失した部位にも適用可能で、正常な髪の毛として成長する。
  4. ナチュラルな仕上がり: 自分の髪が生着すれば、自然な質感で成長する。
  5. 医学的認知: 日本皮膚科学会で有用性が認められており、確立された治療法。

自毛植毛のデメリット

  1. AGAの進行が止まらない: 移植部以外の髪は5αリダクターゼの影響を受け続け、脱毛が進行。
  2. 生着しないリスク: 移植後の生着率に影響を与える要因が多い。
  3. 合併症のリスク: 術後に局所麻酔の副作用や感染症などの合併症が発生する可能性。
  4. 高額な費用: 自由診療のため、全額自己負担でコストがかさむ。
  5. 傷跡が残る可能性: 特にFUT法では切開の跡が残ることがある。

自毛植毛を考える際は、これらのメリットとデメリットをしっかりと理解することが重要です。

人工毛植毛の特徴

人工毛植毛は、ナイロンやポリエステルなどで作られた人工毛を脱毛部に移植する方法です。

人工毛植毛のメリット

  1. 理想のヘアスタイル: 本物の髪ではないため、移植する本数や長さを自由に調節でき、理想のスタイルが実現可能。

人工毛植毛のデメリット

  1. AGAの進行が止まらない: 人工毛は見た目をカバーするが、根本的なAGA治療にはならず、元の髪の脱毛は続く。
  2. 感染症のリスク: 人工物を移植するため、拒絶反応や感染症のリスクが高まる。
  3. 高額な費用: 自由診療のため全額自己負担で、定期的なメンテナンスも必要。
  4. 低い評価: 日本皮膚科学会では評価が低く、施術すべきではないとされている。

このような理由から、人工毛植毛は現在おすすめできる選択肢ではありません。

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