最近の電子カルテの中には非常に分かりやすく、利用者をしっかりサポートしてくれる豊富な機能があるものも多くあります。
しかし、まだまだ「使い方がよく分からない」「操作が難しそう」という理由から電子カルテの導入に踏み込めないクリニック・医師の話もしばしば耳にします。
今回は、電子カルテの便利な機能と、電子カルテを使いこなすためのポイントについてご紹介します。
「使い方が分からない」電子カルテ導入が進まない理由
厚生労働省が行った医療施設調査「電子カルテシステム等の普及状況の推移」によると、平成29(2017)年段階で一般診療所の約半数近くが電子カルテを導入しており、普及率は着実に伸びてきています。
電子カルテの普及が進む理由として、
- 電子カルテの導入によってカルテ記載の迅速化やスムーズな情報共有
- 予約や受付業務の軽減
- 会計時間の短縮
大幅な業務効率化と患者サービス向上を実現できる点が挙げられます。
施術、投薬情報の管理がしやすいことや、などから、医療の安全・質の向上に貢献できることも要因の1つになるでしょう。
「使い方が難しい」?電子カルテの便利な機能
パソコンの操作に苦手意識があれば、電子カルテの導入に抵抗を覚える方も少なくないでしょう。
ただ、最近の電子カルテは(メーカーによって違いはあるものの)パソコンが苦手な人でも操作しやすいように設計され、使いやすさを考えた便利な機能がたくさんあります。
システムの操作が苦手な人にもやさしい、エンパワークラウドを例に、電子カルテの便利な機能や仕様についてご紹介します。
「直感的」に操作できる画面
電子カルテだけではなく、システムに対して「どう操作すればいいのか分からない」「システムのことは分からない」といった場面に出くわすことも少なくありませんでした。
そんな現場の声をもとにした改良が加えられ、操作が簡単なだけでなく、非常に使い心地よく、かつ直感的な操作が可能なものも出てきました。
必要な診療情報が一つの画面上におさめられ、次にすべき操作手順が示されていたり、ひとめで意味や機能を理解できるアイコンが多く使われていたりと、画面上で迷わない設計がなされているものもあります。
電子カルテ入力がスムーズになる「テンプレート」
テンプレート
カルテ入力用のテンプレートにより、「□頭痛 □鼻水 □咳 □発熱〇〇℃」「血圧〇〇/〇〇mmHg」といったようにチェックや数字を入れるだけで情報を記載できるものもあります。
エンパワークラウドには、病院や患者さんのタブレットやスマホから回答してもらった問診結果を自動的に電子カルテに反映し、医師や看護師の入力負担を軽減することができる機能があります。
過去の診療記録も一瞬で見つかる「検索機能」
電子カルテの「付箋機能」や「検索機能」を使えば、重要な部分へ一瞬でたどり着けます。
これで、過去の情報を探すときの長いスクロールの手間も省けます。
また、カルテを時系列に表示することで、過去の診療記録や情報の流れを把握しながら診察できるようにもなるでしょう。
電子カルテを「楽に使いこなす」ポイント
電子カルテを賢く使いこなすためのポイントについてご紹介します。
定期的に業務の棚卸しを行いカルテ運用の改善を図る
電子カルテを導入しただけで、「業務が楽になる」「作業が効率化される」といった劇的な効果を期待しすぎてしまう場合があります。
確かに電子カルテには便利な機能が数多く備わっていますが、診察スタイルや運用方法によってはその機能を活かしきれるとは限りません。
ですので、研修や操作説明により使い方を理解した後は、実際にカルテを使いながら定期的に業務の棚卸を行うようにしましょう。
そして、電子カルテを有効活用できているか、効率化にむけて改善が必要な点はないかを定期的に見直し、最適化を図っていくことが重要です。
もしも、カルテ操作で無駄が生まれやすい作業や、疑問などがあればカルテベンダーに問い合わせてみてもいいでしょう。より効率的な操作方法やオペレーションについて教えてくれるかもしれません。
人材の育成
電子カルテを最大限活用していくために必要となってくるのは、システムに理解がある人材です。
日々の業務変更に合わせてシステムの改良提案や戦略を練られる人材がいれば、電子カルテをさらに有効活用できます。
現場のスタッフは、「何が問題かわからない」「なぜかうまくいかない」「システムのことは分からない」といったように、言葉ではうまく伝えられない課題や問題を抱えている場合が多くあります。
現場のことをしっかり理解でき、電子カルテで対応できるところとできないところをしっかりと見極めることができる人材を育成していけば、長期的に電子カルテを通じてさまざまな業務の効率化が可能です。
事務的作業を全般をサポート・改善してくれるDXコンサルタントやBPOを導入してみてもいいでしょう。
クラウド型電子カルテサービスとの契約
当然ながら、クラウド型電子カルテを使うには電子カルテ事業者と契約を結ぶ必要があります。それぞれの電子カルテによって特徴や、できる/できないことなどが違ってくるので、比較検討した上で、ご自身に合った電子カルテを選ぶことをオススメします。
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