糸リフトって何?
「糸リフト」、または「スレッドリフト」として知られる施術は、クリニックによって使用される糸の種類や針の太さ、挿入技術がさまざまです。
まずは、一般的な糸リフトの特徴を確認してみましょう。
特徴
糸リフトを利用した施術では、約10cmの糸を顔や首などの気になる部分に挿入します。メスを使用しないため、切開リフトに比べて手軽に行えるのが大きな利点です。
リフトアップ施術は美容整形の中でも比較的大掛かりなものとされ、ダウンタイムが懸念されることがありますが、糸リフトでは専用の針を使って糸を挿入するだけなので、身体への負担が少なくなります。さらに、ダウンタイムも短く、施術当日からお化粧ができる点も魅力です。
糸リフトの仕組みや効果
糸リフトでは、医療用の糸を使用して物理的にたるみを引き上げます。この施術では「コグ」と呼ばれるトゲのついた糸を皮下組織に挿入し、トゲが皮下組織に引っかかることで糸を引き上げる仕組みになっています。これにより、気になる部分のリフトアップが実現します。
また、糸リフトの種類によってはリフトアップだけでなく、ハリ感の向上を目的とした施術もあります。挿入された糸が線維芽細胞を刺激し、真皮層のコラーゲンやエラスチンの生成を促進します。その結果、ツヤと弾力のある肌を手に入れることができます。
糸リフトが向いている人
リフトアップ効果のある糸リフトは、以下のような方におすすめです。
- 軽度のたるみがある
- 将来のたるみを予防したい
- 小じわが気になる
- 効果に即効性を求めている
さらに、糸リフトにはコラーゲンの増生を促す効果もあります。糸が挿入されることで、徐々に肌にハリが出てくるため、小じわが気になる方にも最適です。
糸リフトの種類
溶ける糸(吸収糸)
「吸収糸」とは、挿入後一定期間が経過すると体内で吸収される素材でできた糸のことです。完全に吸収されるまでの期間は糸の種類によって異なり、長いもので約2年、短いもので約半年かかります。
いずれ体内に吸収されるため、異物が体内に残らないという点は大きなメリットです。このため、安全性が高く、現在では吸収糸が主流となっています。
溶けない糸(非吸収糸)
「非吸収糸」は、体内に吸収されない素材で作られた糸で、例えば「スプリングスレッド」や「金の糸」などがあります。非吸収糸は体内に残るため、効果が永続的だと思われがちですが、実際には効果には限りがあります。
また、挿入した糸が体内に異物として残ると、アレルギーや肌トラブル、細菌感染のリスクが高まる可能性があります。さらに、顔に金の糸が入っていると、ハイフなどの美容施術だけでなく、CTやMRIといった検査を受けることができなくなる場合があります。
糸リフトを検討している方は、施術の特徴や術後の禁忌事項をしっかり確認しておくことが大切です。
糸リフトが効果的な部位や本数
糸リフトは、フェイスラインやほほ、ほうれい線、あご下などに糸を挿入することで、シワやたるみを改善できる画期的な施術です。しかし、効果を実感するためには、目的に応じて適切な本数を適切な部位に挿入することが重要です。
本数の目安は以下の通りです:
- 20代:10本
- 30代:12~16本
- 40代:16~20本
ただし、シワやたるみの程度には個人差があるため、カウンセリングで適切な本数を見極めることが必要です。また、悩みによっては、使用する糸の種類も異なるため、専門家としっかり相談することが大切です。